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2004年 09月 02日
プロ野球は今シーズン、球団合併とリーグ統合が大きな話題となってますが、なんと言うか、この問題に表立って関わっている人々が、個人的な利害や私憤とスポーツの理想みたいなものを同列に語ろうとしているために、いつまでたっても拉致があかないというふうに部外者には見えてしまいます。
Jリーグでもフリューゲルスとマリノスが合併(というのは建て前で、事実上、マリノスがフリューゲルスを吸収)したとき、フリューゲルスのファンの多くが「じゃあこれからは“F・マリノス”を応援しよう」というふうには切り替えられなかったと思いますし、消えようとしているチームを熱心に応援してきたファン一人ひとりを顧みれば、その心中は察してあまりあるものがあります。 だから「オーナー同士が密室で簡単に決めないでくれ」という憤りはよくわかるし、社会的ルールとしても当然、選手会を含めた当事者同士がしっかりと話し合うべきだと思います。ファンにも納得の行く説明をしてほしいところですが、ずさんな経営を開示して白旗をあげられても、結局は納得なんてできないかもしれません。 でも、ここまでの経過が正しくないからといって、将来において2リーグ制を維持すべきだという結論には直接結びつかないような気がします。詳しいことはわからないので「気がする」という消極的な表現にとどめますが。 子どもの頃、好きなチームがたまたまパ・リーグだった私は、テレビ中継のない試合を見るために野球場通いをしてましたが、タダ券が大量にまかれたイベントデー以外、客の入りはいつも寂しいものでした。 入場料収入で、あるいは球団のブランドや選手の名前、試合会場の広告料など、球団そのものの人気を糧にして経営が成り立っているのでなければ、「プロ」を名乗ること自体に問題があります。その点で特にパ・リーグの各チームは実業団と大差はないし、経営者の都合でチームがどうなろうと仕方がないというシビアな見方も成り立ちます。 選手個人に目を移せば、「これぞプロ」という素晴らしいタレントがどのチームにもいます。「だからパ・リーグも素晴らしいのだ」というより、そういう選手が日の目を見ないのは理不尽だと思っていましたし、球団存続や2リーグ制維持のために署名した人全員が毎週1試合でもスタジアムで観戦してるなら、こういう事態にはならなかっただろうというのも正直な感想です。 現時点では、2リーグ制存続が最良の選択とは言い切れない以上に1リーグ制を推進すべしとも主張しませんが、プロ野球はこれまでどおりではダメなのだとは言えると思います。一ファンとして近い将来、もっと活気のあるスタジアムで野球を見る日が来ることを願っています。
by spielfeld
| 2004-09-02 14:59
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